今回は、実際に私が大学職員として働いてきた経験を踏まえて、大学職員の仕事は激務なのか、詳しくお伝えします。

大学職員は相当激務な部署もある

大学職員は相当激務な部署もある

まずざっくり言ってしまうと、大学職員は部署により、激務かどうか違ってきます。

大学職員は部署ごとの格差が超絶激しい

部署ごとで、忙しい部署とそれほど忙しくない部署に分かれます。

また、時期によっても忙しい部署とそうでない部署があります。

例えば、年度末はやはり経理部は忙しいです。

それ以外にも、入試時期は入試課が忙しくなります。

その他、部署によっては、年中忙しい部署もあります。

では、比較的穏やかな部署激務な部署は、どういう部署なのか、詳しく伝えていきます。

学生窓口の部署は比較的穏やか

個人的な感想としては、学生窓口に近い部署(総務課など)は、比較的穏やかだと思います。

確かに、学生が多く訪れる時期(年度の変わる時期)などは、忙しいときもあるかもしれませんが、学校が休みのときなどは、比較的時間にもゆとりがあると思います。

一方で、本当に忙しい部署は、学校が休みだろうとなんだろうと、忙しいです。

営業系の部署は忙しい

例えば、営業系の部署(広報課)は、忙しい部類に入ると思います。

学校によっては、それほど広報に力を入れていない学校もあるかもしれませんが、宣伝広報に力を入れている学校は、広報課の人間は学生募集のために、全国を飛び回ります。

勤務時間とか関係なしに、全国を飛び回り、学生の募集活動を続けるので、それはそれで大変です。

新規事業系の部署は忙しい

あとは、学生誘致のための新規事業立ち上げの部署は、決められたマニュアルもなく、自分たちで作り上げていかなければいけないので、それはそれで結構大変です。

何もないところから新規事業を立ち上げるので、失敗も多いですし、責任も大きくのしかかってくるので、相当なストレスがあります。

理事長補佐も激務

また、大学理事長補佐の仕事も激務です。

補佐の仕事は、ルーティーンワークではなく、常に変化に対応しなければいけない仕事なので、急なトラブルも少なくなく、相当な重労働を強いられます。

休むこともままならないので、精神的にも肉体的にも負担がかかる仕事です。

ノルマや厳しいスケジュールの部署は激務な傾向にある

ノルマや厳しいスケジュールの部署は激務な傾向にある

やはり営業系や、暇な時間がなく常に動き回る部署は、激務な傾向にあります。

このような部署は、どちらかというと、学生の窓口のような部署ではなく、直に学校運営や売り上げに関わるような部署です。

生徒を獲得していく、大学運営の方向性を決める重要な部署ほど、忙しく激務なことが多いです。

終電過ぎても仕事が終わらない

なんと大学職員の仕事でも、終電過ぎても仕事が終わらず、深夜タクシーで帰ることもあります。

実際に、私が大学職員の時は、そのようなことがありました。

それほど激務なときもあるのです。

あまりの忙しさで倒れることも普通にある

ちなみに、このような激務な部署は、あまりに忙しく休めないため、倒れて病院送りになるひとも普通にいます。

一週間程度、病院のベットから起き上がることができないほど、重症なひともいるほどです。

また、あまりの激務による過労から、鬱になる大学職員もいます。

しかも、上司によっては、それが当たり前で、「激務で倒れてこそ一人前」という見方をするひともいるほどです。

激務な部署は、相当ハードな働きを強いられることがあります。

忙しい部署の人材は将来幹部候補?

そして、このような激務で学校運営の方向性を決める上で重要な部署で働く人材ほど、将来の幹部候補になることが多いです。

やはり、幹部クラスになると、大学運営に大きく影響するような仕事を任せられるため、どうしてもハードな仕事は多くなります。

当然、このような激務な部署の仕事を乗り越えてきている人材から幹部を選ぶというのは、至極自然な流れなのかもしれません。

なので、どこの部署で働いているかで、そのひとの学内での人事評価や出世街道がわかってしまうことがあります。

ちなみに、私はどちらかというと、激務系な部署にいました。

当時は、あまりの部署ごとの忙しさの違いに、他の部署で談笑しながら楽しそうに仕事をしているひとたちを羨ましく思っていました。

しかし、そのときに上司に言われたのが、「あれはあれで彼らはかわいそうな立場なのだ」と言われました。

あとあとわかったのですが、それは「彼らが既に将来の職員としての道筋が決められてしまっている、大して出世することはない」という意味合いが含められていたのです。

このように、大学職員の中には、外からは見えないような人事評価や出世街道があります。

実際に、他の部署(激務ではない部署)の方は、どれだけ激務な部署があるのか、本当にはよくわかっていないように思います。

部署はある程度選べることもあるが、、、

ちなみに、職員が希望すれば部署は異動することができます。

しかし、これは形だけだったりします。

なぜならば、「本当に使える人間」と上層部が見込んだ人材は、本人の希望云々に関わらず、学校運営において重要な部署(つまり激務な部署)に半ば強制的に異動させられるからです(笑)。

そのような人材として選ばれたひとは、あまり本人の意向は聞いてもらえず、将来の幹部候補として、閉鎖的な部署で様々な業務をこなして修行させられます。

それが良いかはわかりませんが、別の見方をすれば、ある程度幹部から評価されているということです。

比較的穏やかに行きたいなら学生窓口系の部署を選ぶ

ただ、激務な部署は相当忙しく、ストレスもかかるので、並大抵のひとは乗り越えられないと思います。

特に、「楽に大学職員の仕事をしたい」と考えているひとは、まず激務な部署は難しいのではないでしょうか。

激務な部署に行きたくないならば、比較的穏やかな学生窓口の仕事が多い部署を希望することです。

ただし、そういう部署で働くということは、ある程度将来は幹部にならない可能性がある、つまり年収も頭打ちであることが決められてしまうかもしれません。

役職や年収を取るか、それともある程度ダラダラ仕事ができる楽さを取るかは、ひとそれぞれですが、そういう分け隔て(見えない壁)が大学職員の現場にはあることを、わかっておいた方が良いかもしれません。

激務な部署で働きたくないひとは、「使えそうな人間」と上層部に思われると、激務な部署で働かされる可能性があるので、もしそういう部署が嫌ならば、あまりバリバリ仕事をこなさない方が良いかもしれません。